前サスペンションのお手入れ2012/08/11

現在走行距離 50,645km。

以前フォークオイルを交換してから15,000kmになるし、まだ一回もオーバーホールってやつをしてないし、オイルも別のに替えてみたいしで開けてみる事にした。

オイルは現在YAMAHAの15番を入れているが元に戻してHONDAの10番をチョイス。ちなみに粘度はYAMAHAの15よりは柔らかいがYAMAHAの10よりは硬いらしい。15番では山道での挙動が好みの感じになったと喜んでいたが、もしかしたら中低速系の旋回では純正くらいの柔らかさがいいのかも知れないと思い、今回純正に。

■新兵器投入

メンテナンススタンドジャッキ

このような物を購入。初期の高さが低いのでオフ車以外でも使える(ような気がする)。詳細はこちらへ。

スタンドジャッキ使用風景

オイルパン下の足が折れちゃうかなと思いつつ、まあ折れたら折れた時かなと思いつつ。'09時点ではオイルパン 7,750円、オイルパンガスケット 430円である。なるほど。さて。

ジャッキアップしていくと後輪接地で前輪が上がって来た。わりと安定感ある。これなら一晩くらいこのままで置いててもよさそう。

ジャッキアップ前に各部ボルトを緩めておくのを忘れずに。

■前サスペンション分解図

前サスペンション分解図

赤丸のパーツが分解時に新品に交換する指定ありのもの。走行距離が5万越えという事で 7,8,12番、錆びてるかもという事で14番、シール類を打ち込む時に便利に使えそうなので6番も用意して分解に臨む。

■底のボルトを外す

フォーク底のボルトを外す

モンキーで回り止めし、六角レンチでフォーク底のボルト(分解図20番)を緩める。メガネをひっかけて。次やるときはもっとちゃんとした工具を使いたい。ここのボルトはネジロック剤が使われている。それのはみ出た分がワッシャ(分解図21番)の所まで来ててボトムケースに張り付いてた。取り辛かった。

■めりこみ

オイルを抜いてカラー(3番)、スプリングシート(4番)、バネ(2番)を取り出す。片方、カラーにスプリングシートがめり込んでいた。

変形したカラー

カラーが変形しとる。青矢印部分、少し尖っているのがお分かりいただけるだろうか…。木槌でコンコンしたら分からない程度になった。良かった。

スプリングシートもゆがんでる

スプリングシートもゆがんでいる。プリロードが微妙に変わってくるから何とか平らに近くする。木槌でたたいてもなかなか上手いこと平になってくれない。面倒くさいからペンチで無理矢理に平っぽくした。全く問題無い。

■削れの気になっていた部分

走行距離も結構いってるし削れて交換時期に来ているだろうと思っていたガイドブッシュ(7番)とスライダーブッシュ(8番)。

テフロンコーティングは無事

上の7番は内側に、下の8番は外側にテフロンコーティングが施されている。
これがいくらか削れて下地の銅が出ているかと思っていたら全くもって無事な表情。これは引き続き使用する。

■シール類の打ち込みにお馴染みの塩ビ管

フォークのオーバーホールのクライマックス、シール類の打ち込み。一応専用工具があるらしいが大方の人は塩ビ管をご愛用と思う。VTRのフォークパイプは外径41mm、オイルシールの外径が54mmくらい? なのでVU40の塩ビ管が最適。これの50cmとか。VU40だと外径48mm、内径44mmとなる。

更にバックアップリングを余分に買っておいて打ち込みに使う。

オイルシール部分断面図
[オイルシール部分断面図。分かっていただける?]

オイルシールのフォークパイプに接する部分はデリケート部分なのでここに打下ろす塩ビ管をヒットさせたくない。そこでバックアップリングを余分に買っておいてオイルシールの上にのっけて保護してあげれば思う存分塩ビ管を振るえる。

■あ?

バイク倒した

倒しちゃった。

各部仮止めが終わってジャッキを下ろしてたの。二輪になった途端に倒れるもんだっつうのが頭から飛んでたの。それほど安定してたわ、このジャッキ。

ジャッキに付いた跡

ジャッキ上面に付いた跡。大きな丸はオイルフィルター部分、小さな丸はドレンボルト、4つの短い線はオイルパン4隅の足。

■最後に

クラッチアジャスターをいただいたので早速付けてみる。

いただいたクラッチアジャスター

取り付けた

これはアジャスタ部分が大きくて指で回し易いという商品らしいが、ひとまず純正ので困ってはいない。が、一応軽量化とドレスアップという意味もあるのかな。うちのぶいてぃさんがちょっと素敵になってそこはかとなく漂う嬉しさ。

■数値とか

プリロード長 19mmくらい
ストローク長 117mmくらい
バネ長 333mmくらい