カムチェーンテンショナー交換 12015/04/10

我がVTRも走行距離7万kmを越えましてカチカチ音が気になってまいりました。去年の冬からそれなりに気にはなっていたものの放置。再び寒くなって、そろそろやんないとヤバイんじゃないのって程になりまして。カムとかロッカーアームにも良くないよって言われて。

で、バルブクリアランスの調整をしてみたのが昨年末。結果、規定値で、ここが問題ではない事が判明。仕方ないからカムチェーンテンショナーの交換をしました。

今回の作業で主につまづいた点を書いてみます。

(VTR '09 走行距離:73,964km)


■バルブクリアランスの調整で

サービスマニュアルでは冷却水を抜くとあったが、事前にネットで検索した所、ラジエターコアを大きくよける事が出来るみたいだとなり抜かずにスタート。

するとどうでしょう。全然事前情報の通りに行かないでは有りませんか♪

原因は多分これ。
新旧VTRのラジエター構成
旧型VTRにはないバイパスホースの様なものが増えてる。これのお陰でラジエターコアを大きく動かせない。

それでもファンを外せばヘッドカバーは外せるので狭いながらも冷却水を抜かずに作業できた。

狭さに苦労しながらの作業で結構面倒だったのにクリアランスは規定値で、音の原因はここではないことが判明しガッカリ。

●ちなみにバルブクリアランス値
IN側 0.17mm ± 0.02
EX側 0.22mm ± 0.02


■組み上がってから白煙

特にどこも変更する事は無かったけれど、どういう訳か音が消えててくれないかなと期待したんだけども、やっぱ駄目で。相変わらずのカチカチ音っぷり。

エンジンに顔を近づけてよく聴いてみたらリアバンクの中腹からメインで音が出ている様な気がしなくもないなあ、なんて思ってふと見ると、排気ガスがもうもうたる白煙。

はうあ!

一瞬、壊したか! と思ったよ。でも考えてみたらバルブの動きを観察しようとクランクを何回転もさせてたので、どっかから燃焼室にオイル入ったかな。

相当な煙幕で気持ち悪くもなったけど10分くらいで落ち着いて来た。

(つづく)

カムチェーンテンショナー交換 22015/04/11

昨年末にバルブクリアランスを調整した所、規定値でエンジンのカチカチ音の原因はここじゃないことが判明。

としたらカムチェーンテンショナーかカムチェーンの伸びが考えられる。似た様なカチカチ音がするらしい。某整備士によると「VTのカムチェーンなんかそんな伸びねえよ」との事だったのでテンショナーを換える事に。

何でもカムチェーンテンショナーはVTRの弱点らしい。新型では改善されているなどという噂も聞いたが旧型と新型でテンショナーの品番は同じだからガセネタか、あるいはオイルラインの改善でテンショナーにスラッジが溜まり辛くなってるとか、そんな可能性もあるかも知れない。

しかし現実問題として原因はここが考えられる以上、やるしかない状況。

パーツリスト、カムチェーンテンショナー部

サービスマニュアルでは3と5をテンショナー、4をテンショナスリッパと言っている。で、これを換えるには前側はエンジン降ろさずに出来るが後ろは降ろす必要があると。

面倒だわ…

でも仕方ないからやるのだ。


■エンジン降ろすまでの手順

タンク、エアクリーナーBOXを外す

エンジンに繋がっているカプラ、ハーネス類を外す

クラッチ、スロットルワイヤーを外す

冷却水抜いてエンジンに繋がるホースを外す

フロントスプロケットを外す

マフラーを外す

エンジン下にバイクジャッキを設置

エンジンをマウントしているボルトを外す


■マフラー外すの苦労した件

前側は特に問題無い。でも後ろの排気パイプ外すの、もう狭くてやってらんない。

こんな工具を買って来た。
ボールジョイント、買って来た

ボルトに対して斜めからアクセスできるユニバーサルジョイント。

3/8を1/4に変換するアダプタを使用。1/4の方が細いので狭い所も行けるかなと思って。スタッドボルトのナットは指定トルク 13Nmで大きくはないので良かろう。


■特殊な部分

エンジンマウントボルトの一番下のボルト、これはステップホルダーを固定するステーにもなっている。

エンジンマウント図

赤丸のボルトとナット、ボルトの両端に突起がある(赤矢印)。ステップホルダーの青矢印部分にある穴に差し込まれて固定されている。

で、ステップホルダーはスイングアーム軸のボルトで固定されている。

スイングアームも外さなきゃいけないのか? と思いきや、そこまではしなくても大丈夫。エンジンマウントボルトにアクセスできる程度にステップホルダーを浮かせてあげればよいので、ボルトを数cm抜いてあげればよい。(サービスマニュアルに丁寧に書いてあるけど一応書いとく)


■エンジン外すのに苦労した件

毎度いろんな作業に活躍しているバイクジャッキ。

リフトスタンド使用中
(これはタイヤ交換かなんかしてる時の写真。参考までに。以前はリフトスタンドと呼んでいたが、それだと別の物が検索でヒットするので、今後は商品名の「バイクジャッキ」を名称として使いたいと思います。)

これをエンジン下に設置して降ろせば車体を吊らなくてもいけるんじゃないかと思ったが無理だった。フレームと前タイヤが邪魔だった。今回は何とかして外したが、今の装備じゃ組み立ては無理という事が判明。ので、もう一台ジャッキを購入。

どう使ったかはエンジン乗せる所で書きます。

(つづく)

カムチェーンテンショナー交換 32015/04/12

やっと降ろしたエンジン。ひとまず力仕事は一段落。

やっと降ろしたよ

冷却水のホースにティッシュ詰まってるとか下部が特に汚いとかは気にしないで。スロットルボディの空気取り入れ部分は養生テープで目張り。ガソリンホースが付く所も一応テープで塞いである。


■エンジンの重さ

別に量ってはいないけど30kgの米袋よりは断然重かった気がする。でも運べなくはない。そんな程度の重さ。でも最初の一回目は腰をいわしそうになったよ。


■ネジの位置は変えない

某整備士によるとボルトは元あった位置に戻した方が良いらしい。アタリがついてるとか同じ様に見えても違うボルトだったりするから、かな。外装とかフレーム方面のボルトはあまり気にしなくてもいいけど、エンジンに関しては元の位置に組み付けるのが無難と言えよう。

なので、トレイを用意して分かる様に並べる。蹴り飛ばしたら一巻の終わり。

エンジン蓋取った所。フロント側

ちなみに赤矢印の所、ノックピンとOリングがある。これを内部に落とさない様に注意しながら蓋を開けよう。蓋の方にくっついてきてポロリつうのがあるかも知れない。


■エンジン内部の様子

カムシャフト、ロッカーアーム、アームのシャフトは交換の必要は無かった、と思う。数値的にはOK。かじり、キズも無しだった。でも成り行きで交換してもうた。

さて、今回の主格、カムチェーンテンショナーだが、これにもパッと見、問題は見当たらず、オイル入れればロックもするし、音の原因はもしや他にあるのかと不安に。

唯一スリッパーのみこんな状態で文句無しの交換となった。

削れてたスリッパー、新旧比較


■吹き曝しは悲しい

強風の日に無理に作業を進めた所、さくっと枯れ葉がエンジン内部に突入してきた。こーゆー所で作業をしてしまうと組む時に合わせ面や座面をいちいち掃除しながらになる。でないと、
組み立て中に異物が入るとこうなるよ!
こんな感じで異物が潰れてトルク不足に。掃除に使うパツクリ代も馬鹿にならんのである。


■バルブタイミングに苦戦

まずはテンショナーの仕組みについて。

カムチェーンテンショナー

オイル室にオイルを充填するとアームの動きがロックされる様になっている。これでチェーンを張っている。したがってオイル入ってるまま組むとカムチェーンスプロケットにチェーンをかけ辛い状態になる。

それに気付いてテンショナーからオイルを抜くべく再びバラしてまた組んで…。

これでスプロケにチェーンを掛け易くなったは良いものの、なんか、バルタイ合いません。目安のケガキ線が平行にならんのです。チェーンが張ってないから駄目なのかと思い、テンショナーにオイル充填してみたところ、漸くバルタイ取れました。

手順としては

(1)テンショナーからオイル抜いて組む

(2)チェーン、スプロケを大体正解と思える状態に取り付ける

(3)オイル充填する

(4)テンションのかかった状態でバルタイチェック

となる。が、バルタイチェックでずれているのが発覚したらスプロケとチェーンを組み直すのに一旦テンションを取り除いてやる必要がある。

テンショナーのこの部分を押してやると緩む。

テンションを緩める方法

マニュアルにもこの様な図が。
テンション解除方法、サービスマニュアルの項

説明文には「テンショナスプリングをドライバでゆっくり押し下げ、高圧室内のオイルを抜く」とある。

上から長い棒状の物で押してやると、じわーーーーーーーーーーーーーーーっと下がって行く。結構、力がいる。自分は長いプラスドライバーで押した。そうそうキズが入るモンじゃないからドライバーでも大丈夫。折角下げても一度離すとへこっと元に戻るので滑らない様にしっかり押し続けよう。

この作業をしている時に気付いたが、古い方のテンショナーは上記の丸い部分が完全に上まで来ていない状態だった気がする。多分。音の原因はやっぱこれかもと少し思えて来たのだった。

バルタイ済んだら後はバルブクリアランスを調整して蓋閉めだ!

(つづく。次回はエンジンのせるぞー)

カムチェーンテンショナー交換 42015/04/13

迷走しながらも漸くエンジン乗せる所まで来ました。


■エンジン乗せる

降ろす時に大変苦労したので新たに購入した兵器、バイクジャッキ、その2だ! (以降ジャッキ)

バイクジャッキ、2台目を購入

2台のジャッキをこう使いました

リアスタンドで後を上げ、ジャッキAで前を上げる。エンジンをジャッキBの上に乗せ、滑りの良い板上に乗せて車体下に潜り込ませ位置を微調整しつつAを下げBを上げてマウントボルトの穴を合わせる。

絶対何かトラブル起きるに違いないと思っていたが、まさかのノントラブルで取付終了。漸くマトモに作業構想を練る事ができるようになったか。いやもうね、ジャッキさえあれば闘えますよ!


■組み立て

後は降ろすときと逆の手順で組み立て。カプラ類が多くて面倒臭いが色を合わせて差さる所に差すだけと言える。ここでカプラ差し忘れとか差し間違いとか負圧チューブ付け忘れをやらかすと、PGM-FI警告灯が教えてくれるので親切だ。

メーター部にあるPGM-FI警告灯

キーをONにしてしばらく待つと、何か問題が有る場合にこの警告灯が点滅して教えてくれる。長い点滅が十の位、短い点滅が一の位。サービスマニュアルに点灯数の一覧がある。親切だ…。

マフラーはジャッキで微調整しながら付けた。バイクジャッキ、一つあるとマジ便利。


■ドキドキのエンジン点火

組み上がった! さあ点火だ! って時にタイミングよく旦那が帰宅。丁度いい、エンジンが爆発しても助けてもらえるなと思った訳で。

果たしてエンジン音は感動する程でもなかったけど確実に静かになった。

直した…、直したんだわ私。壊したんじゃなくて。実は爆弾かかえちゃった可能性もあるけどさ…。


■考察

カチカチ音はカムチェーンテンショナーが原因であった可能性が高いと言える。走行距離 73,964km、ちょっとエンジン開けるには早くないかとも思うけど、使い方が使い方だしそんなモンかも知れない。

ただ、知り合いの乗っている旧型VTR、4万km越えがかなり静かで、オイルをマメに換えているという事実を見ると、やっぱ長く使うにはオイルの早めの交換が大事だなあと思う次第。通常の使用で10万kmならあまり気にしなくてもいいかも知れないけど、15万、20万を目指すのであればオイルですよ、奥様、オ・イ・ル。