カムチェーンテンショナー交換 12015/04/10

我がVTRも走行距離7万kmを越えましてカチカチ音が気になってまいりました。去年の冬からそれなりに気にはなっていたものの放置。再び寒くなって、そろそろやんないとヤバイんじゃないのって程になりまして。カムとかロッカーアームにも良くないよって言われて。

で、バルブクリアランスの調整をしてみたのが昨年末。結果、規定値で、ここが問題ではない事が判明。仕方ないからカムチェーンテンショナーの交換をしました。

今回の作業で主につまづいた点を書いてみます。

(VTR '09 走行距離:73,964km)


■バルブクリアランスの調整で

サービスマニュアルでは冷却水を抜くとあったが、事前にネットで検索した所、ラジエターコアを大きくよける事が出来るみたいだとなり抜かずにスタート。

するとどうでしょう。全然事前情報の通りに行かないでは有りませんか♪

原因は多分これ。
新旧VTRのラジエター構成
旧型VTRにはないバイパスホースの様なものが増えてる。これのお陰でラジエターコアを大きく動かせない。

それでもファンを外せばヘッドカバーは外せるので狭いながらも冷却水を抜かずに作業できた。

狭さに苦労しながらの作業で結構面倒だったのにクリアランスは規定値で、音の原因はここではないことが判明しガッカリ。

●ちなみにバルブクリアランス値
IN側 0.17mm ± 0.02
EX側 0.22mm ± 0.02


■組み上がってから白煙

特にどこも変更する事は無かったけれど、どういう訳か音が消えててくれないかなと期待したんだけども、やっぱ駄目で。相変わらずのカチカチ音っぷり。

エンジンに顔を近づけてよく聴いてみたらリアバンクの中腹からメインで音が出ている様な気がしなくもないなあ、なんて思ってふと見ると、排気ガスがもうもうたる白煙。

はうあ!

一瞬、壊したか! と思ったよ。でも考えてみたらバルブの動きを観察しようとクランクを何回転もさせてたので、どっかから燃焼室にオイル入ったかな。

相当な煙幕で気持ち悪くもなったけど10分くらいで落ち着いて来た。

(つづく)

カムチェーンテンショナー交換 22015/04/11

昨年末にバルブクリアランスを調整した所、規定値でエンジンのカチカチ音の原因はここじゃないことが判明。

としたらカムチェーンテンショナーかカムチェーンの伸びが考えられる。似た様なカチカチ音がするらしい。某整備士によると「VTのカムチェーンなんかそんな伸びねえよ」との事だったのでテンショナーを換える事に。

何でもカムチェーンテンショナーはVTRの弱点らしい。新型では改善されているなどという噂も聞いたが旧型と新型でテンショナーの品番は同じだからガセネタか、あるいはオイルラインの改善でテンショナーにスラッジが溜まり辛くなってるとか、そんな可能性もあるかも知れない。

しかし現実問題として原因はここが考えられる以上、やるしかない状況。

パーツリスト、カムチェーンテンショナー部

サービスマニュアルでは3と5をテンショナー、4をテンショナスリッパと言っている。で、これを換えるには前側はエンジン降ろさずに出来るが後ろは降ろす必要があると。

面倒だわ…

でも仕方ないからやるのだ。


■エンジン降ろすまでの手順

タンク、エアクリーナーBOXを外す

エンジンに繋がっているカプラ、ハーネス類を外す

クラッチ、スロットルワイヤーを外す

冷却水抜いてエンジンに繋がるホースを外す

フロントスプロケットを外す

マフラーを外す

エンジン下にバイクジャッキを設置

エンジンをマウントしているボルトを外す


■マフラー外すの苦労した件

前側は特に問題無い。でも後ろの排気パイプ外すの、もう狭くてやってらんない。

こんな工具を買って来た。
ボールジョイント、買って来た

ボルトに対して斜めからアクセスできるユニバーサルジョイント。

3/8を1/4に変換するアダプタを使用。1/4の方が細いので狭い所も行けるかなと思って。スタッドボルトのナットは指定トルク 13Nmで大きくはないので良かろう。


■特殊な部分

エンジンマウントボルトの一番下のボルト、これはステップホルダーを固定するステーにもなっている。

エンジンマウント図

赤丸のボルトとナット、ボルトの両端に突起がある(赤矢印)。ステップホルダーの青矢印部分にある穴に差し込まれて固定されている。

で、ステップホルダーはスイングアーム軸のボルトで固定されている。

スイングアームも外さなきゃいけないのか? と思いきや、そこまではしなくても大丈夫。エンジンマウントボルトにアクセスできる程度にステップホルダーを浮かせてあげればよいので、ボルトを数cm抜いてあげればよい。(サービスマニュアルに丁寧に書いてあるけど一応書いとく)


■エンジン外すのに苦労した件

毎度いろんな作業に活躍しているバイクジャッキ。

リフトスタンド使用中
(これはタイヤ交換かなんかしてる時の写真。参考までに。以前はリフトスタンドと呼んでいたが、それだと別の物が検索でヒットするので、今後は商品名の「バイクジャッキ」を名称として使いたいと思います。)

これをエンジン下に設置して降ろせば車体を吊らなくてもいけるんじゃないかと思ったが無理だった。フレームと前タイヤが邪魔だった。今回は何とかして外したが、今の装備じゃ組み立ては無理という事が判明。ので、もう一台ジャッキを購入。

どう使ったかはエンジン乗せる所で書きます。

(つづく)

カムチェーンテンショナー交換 32015/04/12

やっと降ろしたエンジン。ひとまず力仕事は一段落。

やっと降ろしたよ

冷却水のホースにティッシュ詰まってるとか下部が特に汚いとかは気にしないで。スロットルボディの空気取り入れ部分は養生テープで目張り。ガソリンホースが付く所も一応テープで塞いである。


■エンジンの重さ

別に量ってはいないけど30kgの米袋よりは断然重かった気がする。でも運べなくはない。そんな程度の重さ。でも最初の一回目は腰をいわしそうになったよ。


■ネジの位置は変えない

某整備士によるとボルトは元あった位置に戻した方が良いらしい。アタリがついてるとか同じ様に見えても違うボルトだったりするから、かな。外装とかフレーム方面のボルトはあまり気にしなくてもいいけど、エンジンに関しては元の位置に組み付けるのが無難と言えよう。

なので、トレイを用意して分かる様に並べる。蹴り飛ばしたら一巻の終わり。

エンジン蓋取った所。フロント側

ちなみに赤矢印の所、ノックピンとOリングがある。これを内部に落とさない様に注意しながら蓋を開けよう。蓋の方にくっついてきてポロリつうのがあるかも知れない。


■エンジン内部の様子

カムシャフト、ロッカーアーム、アームのシャフトは交換の必要は無かった、と思う。数値的にはOK。かじり、キズも無しだった。でも成り行きで交換してもうた。

さて、今回の主格、カムチェーンテンショナーだが、これにもパッと見、問題は見当たらず、オイル入れればロックもするし、音の原因はもしや他にあるのかと不安に。

唯一スリッパーのみこんな状態で文句無しの交換となった。

削れてたスリッパー、新旧比較


■吹き曝しは悲しい

強風の日に無理に作業を進めた所、さくっと枯れ葉がエンジン内部に突入してきた。こーゆー所で作業をしてしまうと組む時に合わせ面や座面をいちいち掃除しながらになる。でないと、
組み立て中に異物が入るとこうなるよ!
こんな感じで異物が潰れてトルク不足に。掃除に使うパツクリ代も馬鹿にならんのである。


■バルブタイミングに苦戦

まずはテンショナーの仕組みについて。

カムチェーンテンショナー

オイル室にオイルを充填するとアームの動きがロックされる様になっている。これでチェーンを張っている。したがってオイル入ってるまま組むとカムチェーンスプロケットにチェーンをかけ辛い状態になる。

それに気付いてテンショナーからオイルを抜くべく再びバラしてまた組んで…。

これでスプロケにチェーンを掛け易くなったは良いものの、なんか、バルタイ合いません。目安のケガキ線が平行にならんのです。チェーンが張ってないから駄目なのかと思い、テンショナーにオイル充填してみたところ、漸くバルタイ取れました。

手順としては

(1)テンショナーからオイル抜いて組む

(2)チェーン、スプロケを大体正解と思える状態に取り付ける

(3)オイル充填する

(4)テンションのかかった状態でバルタイチェック

となる。が、バルタイチェックでずれているのが発覚したらスプロケとチェーンを組み直すのに一旦テンションを取り除いてやる必要がある。

テンショナーのこの部分を押してやると緩む。

テンションを緩める方法

マニュアルにもこの様な図が。
テンション解除方法、サービスマニュアルの項

説明文には「テンショナスプリングをドライバでゆっくり押し下げ、高圧室内のオイルを抜く」とある。

上から長い棒状の物で押してやると、じわーーーーーーーーーーーーーーーっと下がって行く。結構、力がいる。自分は長いプラスドライバーで押した。そうそうキズが入るモンじゃないからドライバーでも大丈夫。折角下げても一度離すとへこっと元に戻るので滑らない様にしっかり押し続けよう。

この作業をしている時に気付いたが、古い方のテンショナーは上記の丸い部分が完全に上まで来ていない状態だった気がする。多分。音の原因はやっぱこれかもと少し思えて来たのだった。

バルタイ済んだら後はバルブクリアランスを調整して蓋閉めだ!

(つづく。次回はエンジンのせるぞー)

カムチェーンテンショナー交換 42015/04/13

迷走しながらも漸くエンジン乗せる所まで来ました。


■エンジン乗せる

降ろす時に大変苦労したので新たに購入した兵器、バイクジャッキ、その2だ! (以降ジャッキ)

バイクジャッキ、2台目を購入

2台のジャッキをこう使いました

リアスタンドで後を上げ、ジャッキAで前を上げる。エンジンをジャッキBの上に乗せ、滑りの良い板上に乗せて車体下に潜り込ませ位置を微調整しつつAを下げBを上げてマウントボルトの穴を合わせる。

絶対何かトラブル起きるに違いないと思っていたが、まさかのノントラブルで取付終了。漸くマトモに作業構想を練る事ができるようになったか。いやもうね、ジャッキさえあれば闘えますよ!


■組み立て

後は降ろすときと逆の手順で組み立て。カプラ類が多くて面倒臭いが色を合わせて差さる所に差すだけと言える。ここでカプラ差し忘れとか差し間違いとか負圧チューブ付け忘れをやらかすと、PGM-FI警告灯が教えてくれるので親切だ。

メーター部にあるPGM-FI警告灯

キーをONにしてしばらく待つと、何か問題が有る場合にこの警告灯が点滅して教えてくれる。長い点滅が十の位、短い点滅が一の位。サービスマニュアルに点灯数の一覧がある。親切だ…。

マフラーはジャッキで微調整しながら付けた。バイクジャッキ、一つあるとマジ便利。


■ドキドキのエンジン点火

組み上がった! さあ点火だ! って時にタイミングよく旦那が帰宅。丁度いい、エンジンが爆発しても助けてもらえるなと思った訳で。

果たしてエンジン音は感動する程でもなかったけど確実に静かになった。

直した…、直したんだわ私。壊したんじゃなくて。実は爆弾かかえちゃった可能性もあるけどさ…。


■考察

カチカチ音はカムチェーンテンショナーが原因であった可能性が高いと言える。走行距離 73,964km、ちょっとエンジン開けるには早くないかとも思うけど、使い方が使い方だしそんなモンかも知れない。

ただ、知り合いの乗っている旧型VTR、4万km越えがかなり静かで、オイルをマメに換えているという事実を見ると、やっぱ長く使うにはオイルの早めの交換が大事だなあと思う次第。通常の使用で10万kmならあまり気にしなくてもいいかも知れないけど、15万、20万を目指すのであればオイルですよ、奥様、オ・イ・ル。

クラッチ交換 12015/04/15

クラッチの感触がかなり悪い様な気がしてまして。まあ走行距離もアレだし交換してみようかなとなりました。

走行距離 74,198km、初の交換です。


■クラッチ展開図

赤丸は今回交換したパーツ。

クラッチ、展開図


■ボルトの位置

某整備士の「ボルトは元あった所へ」の技を真似してみた。

ダンボールに穴開けて該当の位置へ

ダンボールにボルト位置が分かる様に図を書いて該当の箇所にブスブス差して行く。

下から覗いてみると長さが違うのが分かる。貫通穴のボルトは結構錆びが。次回交換の際はここのボルトも用意しておこうと思うの。

ボルトの長さはまちまち


■ガスケットの剥がれっぷり

ボルトを全て外してからクラッチのリフタアーム(ケースカバー図の7番)をくりっと回してやると左側がクワッと外れる。ノックピンとかがあるからカバーは出来るだけ平行に手前側にスライドさせる様に開けよう。浮いた左側をぐいと外すとノックピンとかピン穴とかに良くなさそうだ。

さて。最近のガスケットは割と剥がし易いと聞いている。果たして本体側にはあまり残らないで蓋側に主にくっ付いて来た。ガスケットの若草色成分は爪でも取り易い。蓋側はボルト穴付近が簡単には取れなかったのでオイルストーンできちんとならす。


■ケースカバー方面

まずはケースかバー図方面から。13番のシールは問題なさそうだったけど交換してみた。マイナスドライバーでメコっと取る。新品にオイルを付けて上からグイグイ押して入れる。

7番のリフタアーム。新旧を並べて撮った。塗装剥げっぽい所は触ってみるとへこみが分かる位に削れている。一応予備で買っといたので交換した。

リフタアーム、新旧


■クラッチ方面

13番はアームにグイグイ押されるパーツなので削れているかと思いきや何だか思いっきり無傷。そのまま使う。19番のベアリングも13番に押されつつ回るのでガタが出ているかと思いきや新品と比べても違いが分からない位だったので続投となった。まあ、ベアリングは換えといても良かったかも知れない。

ちなみにこのベアリングは付け外しに何か工具が必要という事は無く、手で押せば普通に外れる。

11番のスプリングは使用限度の33.9mmより長かったので換えなくても良かったかも知れないが何となく換えてみた。

16番のロックワッシャーは外側に向ける面に「OUT SIDE」と書かれているワッシャで少しテーパーぽくなっている。これも換えても良かったかも知れないと現物見て思ったが、新品を買ってなかったので次回に見送り。


■センターロックナット

クラッチ図の10番、クラッチリフタプレートを外すと見えて来るセンターロックナット(図の15番)。

センターロックナット

これはクラッチセンター(4番)をメインシャフトに固定するナットである。ポンチでナットのふちをへこませてカシメられているので、このへこみを何とかしてから外す。なので基本的には新品に交換。

メインシャフトは割と硬い素材と思われるので多分傷には強い。古いマイナスドライバー(小さめ)を隙間にクサビの様に入れて叩いてやると外せる程度に変形したのでコレで良し。

で、だ。

このナット、83Nmという割と高トルクで締まっているが、こいつを外そうとするとメインシャフトが回り、後輪が回る。マニュアルには「クラッチセンタホルダ」というSSTを使うと書いてある。

SST、クラッチセンタホルダ

年に何回、いや、数年に一度とかかな、使うの。

買っちまったィ。(馬鹿じゃね?)

この工具を使わない方法としてはインパクトドライバとかギアを5速に入れて減速比を下げた状態で人に跨がってブレーキをかけてて貰うとか、そんな方法があるみたい。

で、SSTを買っちまっただけはある。すんなりナットは外れました。

かしめ部分はこうなってる。

センターロックナットを外したとこ

この写真に写ってるクラッチ図の9番、クラッチプレッシャープレートのボルト穴の突起だが、バネの跡がついておる。余裕があったら&気になるならこれも換えても良かったかも知れない。新品買ってなかったのでそのまま。

(長くなってきたので続く)

クラッチ交換 22015/04/16

さていよいよ本命のディスクとプレート。

■新旧比較

まずはプレート。

クラッチ プレート 新旧比較

よく分からないけどポコポコ開いてる穴の縁が削れてるのかなぁ。
続いてディスク。

クラッチ ディスク 新旧比較

まず、見た目が違う。厚みは微妙だが少し薄くはなってる。

ディスク。少し薄くなってるかなぁ

感触も違った。古い方はスルスルした表面だが新しい方はコルクの様なしっとりした感触だった。


■プレートとディスクの向き

クラッチセンターを引き抜いてみた所。

プレートの向きは揃ってる

プレートに関しては面取り側が一様に外に向けてあったが、ディスクに関しては特にどっち側を外とは決まってない様だった。外周部にある刻印は外向きだったり内向きだったりでバラバラだった。

クラッチ、展開図

クラッチの図中、5番と12番のシートとジャダースプリングは交換不要だったかも知れないが、高いものじゃないのでついでに交換しておいた。

さて、ディスクとプレートはオイルに浸しながら組んで行く。金属のプレートは兎も角、なんかオイルが浸透しそうなディスクの方は予めオイルに浸しておいた。プレートの面取り側を表として、ディスクの刻印側が外を向く様に組んでみた。まあ一応。


■クラッチセンターとクラッチアウター

図中、4番のクラッチセンターと2番のクラッチアウター、結構削れてる。触って分かる。

クラッチセンター 削れっぷり

クラッチアウター 削れっぷり

どっちも素材はアルミ。アウターの方は重かったので鉄か何かかと思っていたが、重いのはギア部分でディスク保持部分はよく見たらアルミだった。

で、センターは外れているから良いとして、アウター、こいつを外すのには隣のスタータクラッチを外さなきゃなりません。指定トルクは83Nm。嫌な予感がします。

実は蓋を外した段階でスタータクラッチのボルトを外せるか試してみたんです。究極の工具、旦那を呼んで来て跨がってブレーキをかけてもらい、一気に「そいやっ」と回したものの、旦那と一緒にバイクが動きまして感触的にも何だか外せる気がしません。

今考えると1速に入れたままで減速比は最も不利な状態だったから、5速に入れてたら行けたかも知れない。スプロケは今、前14 後43なので、1速だと減速比は 8.39、5速だと 2.96といった所なので後輪を回す力はその分下がったはずだなぁ。

ちなみにマニュアルでは、反対側のカバーを外してこれまた特殊工具でフライホイールを固定せよと書いてある。もう言われるがままに買って来た特殊工具、デイトナのプーリー脱着ホルダー。

デイトナの若干特殊工具、プーリー脱着ホルダー

某整備士は「年に3回くらいしか使わない」と言ってたよ! プロでそれなら自分は二度と使わないかもね!

ただ、最近整備してて思うのは武器が揃ってれば百戦危うからずってやつなんです。何か有る度にファクトリーギア、アストロプロダクツ、バイク用品店に通っております。カタログなんか見ながら、あ、これ使えるんじゃ? って、そんな日々です。

それで急遽必要になったのが反対側のフライホイールカバーのガスケット。買いました。


■蓋をする

液体ガスケットを付けよと指示がある部分がある。

クランクケース上下の合わせ面に液ガスを

クランクケースの上下の合わせ面がある所。若干の段差があるので液ガスを塗る。片側2カ所ずつなので左右で4カ所だ。指定は無いけどセンサーのハーネスが出て行く所にも塗っておいた。要するに平らじゃなさそうな所に塗っとけばいいかな。


■走ってみた

こいつは効いた。全然別物。一日乗って少し馴れて来た。何かパーツを交換した際は30分も乗ると違いが分からなくなるが、一日乗っても完全には馴れてない感じ。

以前は繋がりがマイルドっちゃあマイルドで、でも温度によって繋がり初期が変わる感じだった。交換後はハンクラの範囲が拡大し繋がり初期からもしっかり来る感じ。あのコルク的感触が効いている感じがする。

クラッチ感触の変化、グラフにするとこう

こんなに感じが変わっちゃうと一旦下手にならざるを得ないのでクラッチは早めの交換がいいなあと思う吉宗であった。

マスタシリンダとキャリパのオーバーホール2015/04/23

以前エンジン降ろした際に、マフラーを外したので邪魔者がいないうちにリアブレーキの掃除だけやっとこうと思った訳で。でもパッドを外してピストンを出したら

なんか戻らなくなりまして。

ピストン掃除の為に長めに出して戻そうとすると少しは戻るものの、ある場所からどういうわけか油圧が効いてる状態になりビクともしません。ピストンツールでウリウリやっても駄目です。

その場はフルードを抜いて対処しましたが、このまま放っておく訳にも行かないなと思い。

原因は不明だけどマスタシリンダ、キャリパー内部にカスが溜まってるかも知れないし、マスタシリンダのバネもお疲れかも知れないし。それと、ブレーキは普通に効くけど若干踏み応えが柔らかい気がしなくもないかなと思い、リアブレーキ一式をオーバーホールしてみる事にしました。

(走行距離:74,382km)


■交換パーツ

赤丸が交換パーツ。
マスタシリンダ展開図

キャリパ展開図

ホースも換えてみた。上図7番の方のホースも換えたのは以前何度かあり得ない程伸ばしちゃった事があるから。


■ピストンのカップを取り付けておく

ピストンセット、カップとピストンがバラで来るので予め取り付けておく。

マスタシリンダのピストン、カップを取り付ける

何かツールを使ったりビニールを使ったりして付けるものらしいが、シリコーンオイルでヌラヌラにしてやれば手作業で大丈夫な気がする。


■原因は?

マメにフルードを換えてた訳じゃないのでドロドロになってたりするかなと思いきや、明らかに駄目という部分が見当たらなかった。マスタシリンダのバネ、ピストンのカップ、新品と比べても問題無い感じ。

キャリパーのシールが若干痩せてたかなと思うけど冒頭の問題を引き起こすとも思えない。

もしかしたら最初にフルードを抜いた時に原因のスラッジも排出されちゃってたかも知れない。確か3年程フルード交換してないので多いに反省すべき。

近いうちにフロントもやるのだ。こっちも3年以上換えてない。なんかセローと違ってVTRのはフルードの色づきが遅いので油断しちゃう。


■内部

タンクからのホースがマスターに接続する部分。

マスタシリンダ、フルード供給部

左側の穴がフルード経路の中で一番細いので何か詰まるとしたらここなのかな。

キャリパーのピストンを取った所。

キャリパ、ピストンを外した所

シール部分拡大。

キャリパ、シール部拡大

新品と比べると柔軟性はあまり変化無く、若干痩せてるかなってくらいだった。オイルシールの方は表裏が分からなかったけど、ダストシールはバリ(というのも変だけど)のある方が内部側になってて、新品も同様の形をしていたので同じ方向に取り付けた。


■そのうちフロントもやりたい

なんかよく分からないけど感触は良くなったので前ブレーキの方もそのうちやりたい。

4/21 SRTT 平日クラブに行って来た2015/04/27

昨年の秋頃からお世話になっているバイク ライディングスクールのSRTT

以前DVDの紹介を書いたが
[過去記事:初心者にお勧めのDVD]

この内藤氏のライディングスクールです。舵角、下半身で乗る事の指導が特徴的と私は思っています。実際、脚での入力の仕方でバイクが面白い様に倒れたり曲がったりします。私などはまだまだヒヨッコなのでホンの入口程度ですが効果の大きさが体感できます。

で、4/21開催の平日クラブに行って来ました。多分5回目位の参加になります。


■スクールは久しぶり

今回のスクールはかなり久しぶりの参加となる。フロントバネをシングルレートにし、リアサスをナイトロンに換え、何ヶ月かエンジンを降ろしっぱなし、続いてクラッチ交換、後ろブレーキ一式オーバーホールで正直バイクは別物。かなり下手糞になってたらどーしよう、そんな感じでの参加となった。

結果、あまり変わらなかったかなぁ。


■指摘

相変わらず体の動きが弱い事と旋回終了の立ち上がりでバイクの邪魔してる事。立ち上がりのもたつきは自覚あり。どうすりゃいいか分からないけど。力を抜けばいいんだろうけど抜ききれてないっぽい。体幹の筋力が不十分でもあるのかな。バイクに対する体の固定ができてないのかも知れない。

腹筋と背筋だな。


■フォークとリアショックユニットのバランス

近頃気になっているのが前後サスペンションのバランス。数日前動画で確認した所、後ろはガンガン動いているが前の動きが弱い。

この辺の相談をインストラクターさんにしたところ、体の位置で動き方が変わって来るので同じ様に動かないからといって、それ自体はそれ程気にしなくても良いかも知れないという感じの話をいただいた。タンクの上を押してやると前後が同時に同じ位沈むのを見て、確かに、と思った。

で、旋回で困っている事は無いか聞かれたので、

(1)立ち上がり時の失速が自覚症状としてある
(2)アクセルをもっと早く開けたいができない感じ

と伝えると、もしかすると立ち上がり時にリアが下がり気味かもねとなり、じゃあリアのプリロードをかけてみようかとなった。

ところが我がVTRに取り付けましたるナイトロンのフルアジャスタブルなリアショックアブソーバー(RACE Series)、プリロードの調整がとっても面倒♪
(調整方法自体は普通なんだけど車体との相性が…)

油圧のプリロードアジャスターを購入時に付けなかった事を今更後悔。今から油圧にするとなるとアジャスターが33,000円、バネも交換となるのでプラス16,000円で合計49,000円。これじゃないと調整できないなら付けない訳には行かないが、面倒だが油圧でなくてもやってやれなくはない。しかもプリロードは決まってしまえばあまり変更しなくなる部分でもある。キャブの調整に比べれば面倒じゃないと言い聞かせる事にした。馴れれば10分かな。

手順は、シート外してサイドカバー外して、つっぱりそうなハーネスを緩め、リアのブレーキフルードタンクの固定を外し、シートレールを固定するボルト3本を外して邪魔じゃない位置にずらして

よし今だ! プリロード調整!!

って感じ。エビ反りよりもハーネスに負担をかけない気がする。

いろいろ試す過程でフルードタンクを外し忘れて、またあり得ない程ホースを伸ばしちまったィ。もう漏れなきゃいいって事にする、コイツは。

そんな訳でスクール中は調整できなかったので宿題にしますって事で別の課題をやりました。


■別の課題

2速で走行する事。嫌でもライン取りの工夫と車速を落とさず出来るだけ倒すって事をしなきゃならない。変化が出て面白かった。

それで思った。立ち上がりの失速が気になるならそもそも速度を落とさなきゃ良い。倒したのを起こすのが億劫なら倒さなきゃいいと。やっぱ私が動かねば。筋力がいるな、筋力が。